旅行

旅行

旅とは、定まった地を離れて、ひととき他の土地(場所)へゆくこと、である。

大辞泉には「住んでいる所を離れて、よその土地を訪れること」とある。

柳田國男によれば、旅の原型は租庸調を納めに行く道のりのことである。

食料や寝床は毎日その場で調達しなければならないものであり、道沿いの民家に交易を求める(物乞いをする)際に、「給べ(たべ)」(「給ふ〔たまう〕」の謙譲語)といっていたことが語源であると考えられる、と柳田は述べている。

旅の歴史を遡って概観してみれば、人類は狩猟採集時代から食糧を得るために旅をしていたのであり、農耕が行われる時代になった後も、すべての人々が定住していたわけではなく、猟人、山人、漁師などは食糧採集のための旅を行っていた。

その後、宗教的な目的の旅がさかんに行われていた時代があり、ヨーロッパでは4世紀ころには巡礼が始まっていた。日本でも平安時代末ころには巡礼が行われるようになった。

イギリスでは近世になると裕福市民層の子が学業仕上げのグランドツアーや家庭教師同伴の長期にわたる海外遊学などを行うようになった。

日本では江戸時代にいくつもの街道が整備され、馬や駕籠も整備され、治安も改善されたので、旅がさかんになった。

近代になり西欧で鉄道や汽船などの交通手段が発達すると、ますます旅はさかんになった。